お酒を愉しむ!④「冷酒」と「冷や」と「ぬる燗」と

日本人にとって、よほどのハイカラさんじゃない限りお酒といえば日本酒のことであったであろう時代から、常温だけでなく寒い時期は温めて呑んでいたようです。冷蔵庫のない時代なので常温より冷やすのは現実的ではなく、温めた「燗」ではないものに対して常温のものを「冷や」と呼んでいたことから始まった言葉のようです。現代では常温より冷たいものも日常的に楽しめるので、それは「冷酒」として区別しているということのようです。

このように冷たいものから温かいものまで幅広い温度で味わえるのが日本酒の魅力の一つ。温度によって香りや味わいが変化します。たとえば、冷やしたものは飲み口がキリっとして軽やかになり、アルコール分が少ないのかなと感じられるし、温めることで香りが広がりまろやかなふくらみで、甘みがより感じられます。お酒によってはこの温度で味わってください!とうたわれているものもあります。あえて同じ1つを冷やしたり、常温にしたり、温かくしたりして飲み比べてみると自分の好みもわかって愉しくなります。

ちなみに奥深い日本のこと、温度表現には繊細な違いがあります。
55℃以上の「飛び切り燗(とびきりかん)」から5℃刻みで、「熱燗(あつかん)」「上燗(じょうかん)」「ぬる燗(ぬるかん)」「人肌燗(ひとはだかん)」「日向燗(ひなたかん)」
20℃前後を常温とし「冷や(ひや)」
冷やすほうは15℃「涼冷え(すずびえ)」「花冷え(はなびえ)」とあり、「 雪冷え(ゆきびえ)」は5℃ということです。
残念ながら飲食店ではなかなか通用しない用語だと思いますので、ご自宅で楽しんでくださいね。



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